2020.06.16
当研究室の研究協力者である川上真吾 氏の論文が東北理学療法学に受理されました。
川上真吾, 鈴木博人, 我妻昂樹, 榊望, 藤澤宏幸
東北理学療法学, 2020
2020.10.17 18
第28回 東北県理学療法学術大会がWebにて開催がされました。今回の大会テーマは「理学療法士としての多元的な成長」でありました。
大会内では、当研究室メンバーが研究発表も行い、当研究室から2題報告致しました。現在のような状況の中でも研究成果を報告できたことは貴重な機会であったと感じております。本大会を通して得たことを今後の研究活動に活かして行きたいと思います。
来年度の学術大会は宮城県にて開催予定であります。また、大会長を藤澤宏幸 教授が務めます。皆様のご参加をお待ちしております。
一般演題発表
「ストレッチング・エクササイズにおける理学療法士の技術特性について-肩関節外旋制限モデルを用いて-」
「自転車アクセルペダルおよびブレーキペダル踏み変え動作における運動制御-水平面における運動解析-」
―研究協力者 川上真吾(仙台リハビリテーション病院)
2020.10.31,11.3,11.14・15,11.28
宮城県理学療法士協会が主催する「観察による運動動作分析(基礎・応用編)」、「臨床に役立つ身体運動学」、「身体活動に伴う呼吸循環応答」の研修会を本学にて開催致しました。本研修会では、今般の社会情勢を鑑み、感染予防策を講じた上で対面型式とリモート型式を併用して開催されました。はじめての試みでしたが,各方面の先生方にご参加いただきました。
「観察による運動動作分析(基礎・応用編)」および「臨床に役立つ身体運動学」の研修会では、当研究室の藤澤宏幸 教授、鈴木誠 教授、村上賢一 准教授、鈴木博人 助教が講師を担当致しました。内容としては、臨床で広く用いられる運動・動作分析を実施する際に必要な基礎的な知識から応用的な知識までを整理し、実際に分析をする際の手続きまでをご紹介させていただきました。本研究室では、理学療法士が日々の臨床業務で向き合う日常生活動作を中心とした基礎的データの構築を行っております。今回は、我々の研究結果より得られた知見に基づき、健常動作から逸脱した動きから機能障害を推定していくといった分析方法をご提案させていただきました。
「身体活動に伴う呼吸循環応答」については、当研究室の藤澤宏幸 教授が講師を担当し、進化の過程からみた呼吸・循環器の説明から、運動に対する呼吸・循環応答について生理学的な知見に基づいた説明をさせていただきました。また、本研修会では、運動負荷試験などの臨床場面で用いられる機器を用いた演習を行いながら実施致しました。我々の身体は、運動負荷時において様々な生体システムの中で呼吸・循環の調節が行われております。そのメカニズムを理解することを通して日々対象とする方の病態を解釈していく考え方についてご説明させていただきました。
運動・動作の専門家として呼ばれる理学療法士において、本研修会にて説明させていただいた運動学および生理学的な知識を身につけることは、専門職としての質の担保に繋がるかと思います。本研修会の参加を通して、日々臨床で実施する治療の一助にしていただけたらと考えております。
同研修会は来年度の実施も予定しておりますので、興味がある先生方は是非ご参加いただければと思います。
2020.12.12~12.18
第25回 日本基礎理学療法学会学術大会が開催されました。本学術大会は、「基礎と臨床の接点」をテーマに、理学療法における基礎研究の意義について再考する大会になりました。当初は仙台国際センターでの開催を予定しておりましたが、COVID-19の影響でWebでの開催となりました。このような状況下にもかかわらず、12題の指定演題、240題の一般演題、そして1100名を超える方々に参加登録いただき、盛会のうちに終了いたしました。
学術大会の運営におきましては、当研究室の藤澤宏幸 教授が大会長、鈴木博人 助教が大会準備委員長、鈴木誠 教授が総務部長を務め、大会を企画運営しました。また、本学に設置した大会本部にて研究室メンバーも大会運営をサポートしました。
特別講演では、開学当初から本学の身体運動学研究の礎を築いていただいた長崎浩 名誉教授にご講演いただきました。また、村上賢一 准教授が「神経系理学療法における基礎と臨床の接点」をテーマにしたシンポジウムにおいて司会を務めました。さらに、一般演題発表では当研究室より、「身体運動学分野」と今年から新設された「基礎から臨床への橋渡し研究分野」にて、計4題発表しました。
<大会長講演>
理学療法の発展に必要な基礎研究を問う
<特別講演>
長崎浩
理学療法研究と動作する身体
<一般演題発表>
理学療法士(PT)のハンドリングスキルの運動学的分析
―臨床経験の違いによる比較―
着座動作の運動等価性の証明
理学療法場面における運動・動作指導の実態
―言語教示に着目した観察的研究―
理学療法士のストレッチング技術の効果的な教授方法に関する研究
―心理学における運動学習理論を応用してー
当研究室では引き続き「日常動作を身体運動学で科学する」をテーマに臨床理学療法に貢献できるデータを報告することで、多くの「基礎と臨床の接点」を提示していきたいと考えています。
2020.12.16
東北理学療法学に受理されていた当研究室の研究協力者である川上真吾 氏と大学院生の吉田高幸 氏(D3)の論文が掲載されました。
川上 真吾, 鈴木 博人, 我妻 昂樹, 榊 望, 藤澤 宏幸
~開発した下腿回旋可動域計測器を用いて~
東北理学療法学, 2020
吉田 高幸, 藤澤 宏幸
-歩行速度との関係に着目して-
東北理学療法学, 2020
2021.01.27
本研究室メンバーの吉田高幸が本学の博士論文発表会で3年間の研究成果を報告いたしました。椅子への着座動作は日常生活を形成する身近な動作であるにも関わらず、その軌道形成については未だ明らかにされていません。さらに、着座動作の課題特異性はその他日常生活動作と一線を画します。なぜなら、着座動作は重力方向への運動であることに加え、身体の接触を伴うためです。
そこで、博士論文では着座動作の課題特異性について改め整理し、着座動作の軌道形成における最適関数を明らかにすることを目的としました。その結果、着座動作の軌道形成は単一目的に基づいているわけではなく、安全性(床反力)と効率性(エネルギーコスト)の2変数を両立させた多目的最適に基づいている可能性を明らかにしました。
吉田高幸
「着座動作の運動軌道形成に関する研究―A study on trajectory formation on back-to-sit-motion―」
2021.02.02
本研究室メンバーの五十嵐直樹、小幡健、菊地好香、松坂大毅が本学の修士論文発表会で2年間の研究成果を報告いたしました。
五十嵐直樹
「健常者のおける股関節外転運動時の筋力動特性に関する疲労の影響について」
股関節外転筋の筋力動特性に着目し、その測定方法と疲労による筋力動特性の変化に関する報告をしました。
小幡健
「立位及び膝立ち位での連続的な左右重心移動動作における運動学的・運動力学的特性」
臨床場面において治療方法の一つとして使用されている「左右重心移動動作」に着目し、これまで整理されてこなかった立位と膝立ち位の動作特性の差異を報告いたしました。
菊地好香
「多方向へのリーチ課題における上肢協調性の運動学的分析・肩甲帯運動に焦点を当てて」
リーチ課題時の上肢協調性を取り上げ、上肢3関節の協調性と運動方向の違いによる影響について報告しました。
松坂大毅
「理学療法士の他動的ストレッチング技術に対する効果的な教授方法に関する研究」
理学療法におけるストレッチング技術について、その技術特性と効果的な教授方法に関する報告致しました。
2021.02.07
第24回 宮城県理学療法学術大会が「予防から理学療法の未来を共につくる」をテーマに開催されました。昨年は社会情勢を鑑み、多くの学術大会がWebのみでの開催でありましたが、本学術大会は感染対策を十分に講じた上でハイブリッド型式での大会となりました。大会を通して、対面型式だからこそ感じられる緊張感があり、充実したものでありました。また昨年度より設けられていた、新人理学療法士を対象とする「フレッシュマン・セッション」も昨年を超える演題数が発表されておりました。どの演者も堂々と発表しており、1年間の努力が垣間見える内容でありました。さらに、今回の学術大会は昨年度に引き続き、本研究室の鈴木博人 助教が大会準備委員長、五十嵐直樹が大会副準備委員長として大会運営に貢献しました。
当研究室からは藤澤宏幸 教授より、特別講演として「予防を射程に入れた理学療法モデル〜ICF をこのまま使い続けていいのか〜」をタイトルにて講演致しました。また鈴木誠 教授および村上賢一 准教授が座長を務め、研究室メンバーからも計5題発表致しました。
本大会を振り返り、昨今の社会情勢による影響により、人との関わり合いが疎遠になっている中で、対面型式だからこそできる議論や新たな発見があると感じました。今回の参加を通して得ることができたことを今後の研究活動に活かし、その成果を宮城県士会へ還元していけたらと思います。
<特別講演>
予防を射程に入れた理学療法モデル~ICF をこのまま使い続けていいのか~
<一般演題発表>
宮城県理学療法士会Web アンケート調査報告―研究活動について―
理学療法場面における運動・動作指導の実態―言語指導に着目した観察的研究―
ストレッチング技術の要素により優れた教授方法が異なる―手本観察・徒手誘導・自己練習での検討―
Functional Balance Scale における動作パターンの質的な評価基準の開発に関する研究 ―360 度回転に着目して(第1報)―
Functional Balance Scale における動作パターンの質的な評価基準の開発に関する研究 ―床からの物拾い動作に着目して(第1 報)―
2021.02.07
当研究室の大学院生 五十嵐直樹が第23回宮城県理学療法学術大会にて大会奨励賞を受賞し、松坂大毅が新人賞を受賞しました。
演題名:「健常者における股関節外転筋の動特性測定
2021.2.15
当研究室メンバーの吉田高幸の論文がJournal of Physical Therapy Scienceに受理されました。
Takayuki Yoshida,Hiroyuki Fujisawa, Masaru Kanda,Hiroto Suzuki,Makoto Suzuki
The effect of perception of seat width on back-to-sit task
Journal of Physical Therapy Science, 2021
2021.2.21
宮城県理学療法士協会が主催する「心理学に基づいた運動学習論アプローチによる運動・動作指導方法」の研修会を、Webでの参加を併用したハイブリット型式にて開催しました。本研修会は、当研究室の藤澤宏幸 教授 鈴木博人 助教が講師を担当しました。
内容としては、運動学習に関する基礎的な研究内容に関する講演に加え、普段の臨床場面を運動学習理論から整理し、その応用方法について参加者の皆様と検討しました。また、本研修会では運動学習理論に基づいた運動技能の測定方法の体験としてFittsの法則に基づいた演習を行いました。さらに、臨床場面を想定した症例検討を行い、参加者の皆様から様々な運動学習論に基づく治療展開が報告され、充実した研修会となりました。
2021.2.24
宮城県と特定非営利活動法人宮城県ケアマネジャー協会が協定を結んで実施している「令和二年度介護支援専門員研修会」において、当研究室の鈴木博人 助教が昨年度に引き続き講師を務めました。今年度は2020年11月17日・24日、2月2日・11日・24日の計5回担当いたしました。
当日は、筋骨格系疾患および廃用症候群におけるケアマネジメントの展開の研修日であったため、骨折、変形性関節症、脊髄損傷、関節リウマチ等の疾患特性と、そのような疾患から想定できる日常生活上の留意点について説明させていただきました。また、当研究室の研究キーワードである「エネルギーコスト」の観点から、対象者の方のより良い生活に向けた支援のポイントについても紹介させていただきました。